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皆さんお久しぶりです。
前回のメッセージを発信してから、世の中の風景はまったく変わってしまいました。これまでの曇り空が暴風雨になって、外に出たら吹き飛ばされるという経済状況です。

経済指標も前代未聞の状況を示しています。09年1月の日本の輸出は前年比45.7%減と約半分に落ち込みました。減少率は過去最大です。また、同じく1月の経常収支も1728億円の赤字です。赤字は1996年以来13年ぶりで、しかも赤字幅は過去最大。

ところで日本にとってはもちろん不況も問題ですが、それよりももっと恐るべき事態があります。それは日本の「国家破産」です。ある専門家に聞いた話では、2009年度は税収は40兆円を割るということです。一方、政府の予算は各種のバラマキで90兆円の規模になります。つまり、この不況がさらに続くと毎年50兆円ずつ国の借金が増えてしまうのです。

日本の公的部門の借金は合わせて1240兆円と見られます。一方、不況でGDPは450兆円規模に減少しそうです。すると、日本はGDPのおよそ2.75倍の借金を背負っていることになります。

実は、日本はかつて国家破産しています。昭和21年2月17日に、預金封鎖と新円切り替えをやったのです。この時政府が抱えていた借金がGDPのおよそ3倍。つまり、現在は敗戦直後の状況に限りなく近づいているのです。

私は以前「2003年、日本国破産」というシリーズ本の中で、「日本は破産する」と皆さんに訴えてきました。「破産しなかったではないか」とおっしゃる読者の方もいますが、実際は破産を先延ばししていただけ。政府が借金をしていても、トヨタやキヤノンなどの民間企業が輸出で稼いでいたから何とか持ちこたえていたのです。

それらの企業も今回の不況で赤字となってしまいました。つまり、私の予想から10年遅れで国家破産が「当選確実」となってしまったのです。

国が破産してしまえば、今の不況どころではありません。いくら円を持っていても、本当に紙切れになってしまいます。私はアルゼンチンやロシア、トルコなど、近年国家破産した国を取材して、そんな信じられない状況が現実になるのを目の当りにしました。

だからこそ私は、以前からMF(マネージド・フューチャーズ)の「Aファンド」や「Tファンド」などで、資産を保全する必要があると訴えているのです。なぜ数あるファンドの中からMFを薦めるのか。それは昨年秋の金融危機、つまり株が大暴落して一番大変な状況だったときに、それでもMFだけは収益を上げていたからです。危機的状況には、MFのファンドが最も良いことが証明されたからです。

というわけで、皆さんも必死で情報収集していただいて、優良なファンドを活用しながら生き延びていただきたいと思います。


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浅井隆からのメッセージ「暴風雨の経済状況よりも恐るべきもの」を参照しているブログ: