太平洋戦争の敗戦により、人、都市、財産が日本全国で徹底的に破壊された。戦争中に物資を使い果たして、経済も崩壊し、国全体がかつてないほどの赤貧状態、「世界の最貧国」くらいまで落ち込んだ。
極端な物資不足、食糧不足のところへ、戦地から兵士が戻ってきたため、物資と食糧の不足に拍車がかかった。そのため、国民のほとんどが、何をするにもまず「食べること」が第一優先となった。
資源も土地もない日本では、外国との貿易によって金を稼ぎ、稼いだ金で外国から食糧や資源を買うしか方法はなかった。
これまでは「富国強兵」が日本の大きな政策方針だった。しかし敗戦により軍は解体。そのため余計に「富国=経済発展」に力が注がれた。
政府も一般市民も一体となって、「経済発展第一主義」に全国民が邁進することになった。
大人はモノやカネなどの物質的な豊かさばかりを追い求め、精神的な充実まで考える余裕がなかった。そんな「物質中心主義」の親や社会の様子を見て育つ子供も、物質的な豊かさばかりを追い求めるようになった。(続きます)
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