「日本をもう一度江戸時代に戻そう!」出版記念講演会の第三部では、浅井と飛岡先生をパネリストに迎え、「私達が目指すべき“明日の日本の形”」について討論会が行なわれました(パネリスト:浅井隆、飛岡健)。
③新しい国の形とは
環境問題がある限り資本主義はこのまま行けば潰れる。では社会主義、共産主義かというとそうでもない。まったく新しい第三のパラダイムを示して欲しい。
ベルリンの壁崩壊のときにも、同じ議論があった。そのときの結果は、社会主義・共産主義に資本主義が勝ったのではなく、社会主義・共産主義は自壊したという結論だった。
人間が新しい概念を生み出す量は、それまでに溜めた知識の量に比例する、というカントの言葉がある。明治の頃と比べて知識は圧倒的に増えた。そのため概念も爆発的に増えた。これが当時と現代の一番大きな違いだ。
ここまで膨れ上がったものを一人でまとめるのは難しい。だから地域や状況によって、小さく分割し、その中での最適解を求めるようにするべきではないか。
浅井:
「単純で純粋なもの」がこれから生き残れる可能性があると思う。司馬遼太郎の小説の中だったと思うが、「余りにも複雑で欲深な発想は必ず滅びる」というような言葉がある。
人間のやっていること=文明が余りにも複雑になっている。西洋科学合理主義が終焉を迎えようとしている現代で、日本だけが唯一、西洋・アメリカにくっついている。そう考えると、江戸時代の(シンプルで純粋なシステム)はとんでもない暗示を含んでいる。
そろそろ、お互いに何かをやらないといけない。ぶつぶつ文句を言っているのではなく、自分たちで動く。私達の活動でなくても、他に面白い活動があればそちらに参加してもいい。
吉田松陰は「草莽崛起」(草の根の民衆が立ち上がり日本を変える)と言って、草の根から日本を変えようと訴えて、実際に明治維新が起きた。私達も草の根で、日本を良くする活動をやって行きましょう。
(この稿、終わり)
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