今日、2月1日の日経新聞朝刊は読みどころ満載でした。
中でも、「政権――改めて論点を問う」という連載記事における「歳出改革、本丸は社会保障」という井堀利宏東大大学院経済学研究科教授の話と
「日米安保50年――鳩山外交を問う」というこれまた異なる論者による連載において、「『枠組み』の解体は禁物 東アジア共同体、再検討を」と説いた尹永寛(ユン・ヨングァン)ソウル大学教授の小論は、
まさに正論だと思いました。
尹永寛氏は、北朝鮮寄りで対米自主外交を唱えた盧武鉉政権の外交通商相だったにもかかわらず、
驚くほどきちんとした現実認識をもって東アジアの国際安全保障を説いていて、感服しましたね。
さて今日は、この二つのうち、前者の井堀教授の指摘を今一度しっかりとらえ直し、
日本の財政問題の深刻さを考えていきたいと思います。
インタビュアーが「鳩山政権の財政運営をどう評価しますか」と問うたのに対し、井堀教授はこう答えます。
「財政規律の優先順位がかなり低い。短期的な経済対策に傾きすぎていないか。
今を乗り切れば、日本経済がまた良くなるというならいいが、このままでは10~20年後はもっと厳しいのではないか。経済成長は慢性的にマイナスになるかもしれない。若い人たちは団塊世代の社会保障を支えつつ、今の財政赤字のツケも払わされる」
「歳出改革の本丸はやはり社会保障だ。痛みも伴う改革、必要性の低い給付の効率化や抑制がないと財政は持たない」。
井堀教授は、経済成長が慢性的にマイナスになる可能性について「かもしれない」と述べています。しかし実は既に4年以上前に、井堀教授は将来の日本のマクロ経済について試算をし、その結果として「数年後から日本のマクロの経済規模は縮小することになった」と断定的に述べているのです。(続く)
再生日本21
執行役員 稻田雅彦
社会保障費は年金・医療関連と思います。
学者・評論家の先生・自分の資産が十分ある人は生活基盤に不安がなく、物事を言っておられます。それをネタにして稼ぐことを出来ます。一方一般庶民は生活のために、高邁な理論より明日の生活費が稼げるかを心配しつつ生活しております。そうして稼いだ金から自動的に(強制的に)税金を納めているのです。
社会保障費の増大は確かに分かりますが、税金で収入を得ている人には、納税者の苦しみが分かりません。 誰でも自分の稼ぎが悪くなれば、生活費を切り詰めか色々対応を考えます。政治家・公務員は国の財政が悪くなっても、給料が変わりません。確かに経済的合理性を追求できない仕事は民間では出来ません。しかし、自分の給料が変わらなければ、危機感は生まれないでしょう。
一般庶民が先ず無駄遣いを止め、もし無駄遣いがあった場合は、市中引き回しの刑になるとなれば、無駄はなくなりません。これをやらなければ、国民は増税・社会保障費削減に納得できない。 評論家・学者は自分の主張が正しいと思えば、先ず身銭をきって、発言して下さい。ムダの告訴人になったらどうですか。
投稿情報: 平 均一 | 2010年2 月17日 (水) 15:53